中国のおもひでぽろぽろ

アジアナンバーワンのGDP。世界第2位の経済大国。中国です。

当然、仕事上、最重要国となります。なので頻繁に行くことになります。

行けば行くほど何かが起きる。中国です。

 

タクシー

忘れもしない、上海空港着いた時のこと。いつもはあらかじめ黒塗りのハイヤー頼んでおくので、安心して空港からホテルまで移動するんだけど、その日はたまたま、なのかうっかりなのか予約してなかった。

でもまあ、タクシー普通に乗ったからって、上海ならどっか人里離れた山林に連れてかれてホールドアップ、なんてことは無いよな、と普通に並んでタクシー乗り場で調達。もう夜中だし、道もさすがに空いてんだろ。

運転多少粗いのは、ご愛敬、もしぼったくられても中国元なら大したことなかろうと思いながら乗り込む。

さて、トランク空けて~、なんだお前降りてこないんかよ?客に荷物入れさすか!?

まあしゃーない・・・

って、スペースねぇ~じゃねえか!つたく!てなわけで後部座席に一緒に積み込んで、出発。

そう。多少運転粗くてもね。多少ならね。

てめぇ~、160キロで飛ばすんじゃねぇ!!

あぶねー、怖ぇ~、んがぁ~、どぅぁ~~っと、やーめーてー!!!

英語も日本語も通じない。中国語わからない。でも止めなきゃ、俺が死ぬ。ストーップ!止まれ!スローダウンだよ! こら聞いてんのか!あ~?じゃねぇよ。おねがいだから!!

おお!高速降りた、ん?なんかおかしい?車がカスカスって変な音してる。何、エンスト? わかった、ガス欠か! そんな運転したあげくガス欠かい!ってじゃあ俺はどうすりゃいいんだ?

運ちゃん、なにやらチュンチュンチャンチャン叫んでるけど、何言ってるかもちろんわからん。

こりゃ参ったな。。運ちゃん車降りちまった。どこ行こうってんの?手振って、あ、別のタクシー拾ってんだ。なんか話してんなあ、指さして、そっちに乗り換えろってか。。。

しょうがないのはわかる。他のタクシー捕まえてくれたのも偉いと思う。ここは感謝すべきなんだろうか?

いや違う!160キロで事故すれすれの運転で俺の神経思いっきり消耗させて、その挙句ガス欠でタクシー乗り換えって、全部お前が悪い!

え?金払えって?この野郎、こんな運転して、こんな目に合わせて、でも金はよこせだぁ?ふざけんな!!

と日本語では言ってみた。通じない。通じるわけないわな。ごめん。俺疲れてんだよ。はやくホテル着きたい。

もういいよ、払うよ。いくら?え?メータータクシーだろ?表示してる金払えばいいんだろ?

え?何言ってるかわからんって。紙に書いて?はぁ?100元っておまえメーターの何倍ぼったくろーっての?

やだよ!メーター分しか払わんよ。ほら、これ。あ~?文句言うんじゃねぇよ、正規運賃だろが!

またチュンチュンチャンチャン叫んでるし。あ~~めんどくさ。わかったよ、払ったろ。お前とは早くお別れしたい!今すぐ!!!!

なわけで2台目のタクシー。時速40キロ。・・・極端だな~、遅!何時着くことやら。どうなのよこれ。

 

飲み会

中国の代理店さんは必ず歓迎会を催してくれます。ありがたい話です。

中国の飲み会、ご存知ですか?結構有名ですよね? 小さな小さなワイングラスのミニチュアのようなグラスに白酒というものすごい強い酒入れてイッキ大会。イッキなんて日本じゃもうアホな大学生の新歓コンパか銀座でおっさん達が泡入れてやってるくらいだと思うんだけど、中国ではごくごく普通に、ビジネス会食にはつきものです。

いつも代理店の社長さんが音頭をとって、そこの営業10人くらい引き連れて、まずは高級中華料理屋さんです。

そりゃ一日中、喧々諤々、ビジネスの話してたわけですからお互い疲れてるし、おなかも減ってますわな。

まずは腹を満たして、ね。

大きな丸テーブルに、前菜が運ばれてきます。乾杯はビールですか。あの部屋の隅にあるのは何でしょう?

赤ワインですよね。へぇ~持ち込みなんだ。面白いね。でその横の木箱は何?なんか高級そう。

あ、あれが白酒ね。なるほど。。。ってその赤もう開けるの? おやおや店員がノミと金づち持ち出して、あらあらその木箱、そうやって開けるんだ。つまり酒という酒ぜんぶ一度に開けちまうのね。。。

あー!でもって全部サーブしてくれるのね。どれ飲んでもいいですよってか?さーすが!この社長太っ腹!

料理もあとからあとから来るわ来るわ、もうテーブル載せきらない。誰がこんなに食うんでしょうか?

まずは社長とビールで乾杯。“かんぱい”じゃなくて“かんぺい”。飲み干せ。ボトムズアップ。そうイッキ大会の始まりでした。まだろくに食ってないのに。。。

ふっと気付けば、営業さんたちがそれぞれ好きな酒もって俺の後ろに並んでる・・・ってーことは・・・

 

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記憶が飛んだのはいつ頃だったかな?トイレこもったのはこのレストランだったのかな?買ったばかりの黒の革靴、なにやら汚れまくってますな。

ふっと気付けば、ソファーにいます。社長が中国語の歌うたってる。歌ってるというよりがなってる。

叫んでる。画面に映る歌詞見ると、『王』という字や『覇』という字がたくさん。映像では戦いに勝った王様が雄叫び上げてるような絵が。。。中国らしい。上手に歌おうとかじゃない。俺様が社長だぜ。これからもっとビッグになるぜ、って主張してるような感じ。日本における謙虚なんて態度ではこの国ではやっていけないんだろうなあ。

こういう瞬間でも、そんな中国の勢いみないなものとか、大陸的な大胆さ、図太さ、これからなんだ!っていう夢をみんなが持ってるような、そんなものか感じられるのです。

でもね。。。また俺の前にグラス持った輩がニコニコしながら並びだした。

ちょっと減ってるのは女性の営業さんがいないからか。どうやらいわゆるKTVにいるらしい。左右に綺麗なホステスさんいらっしゃるし。そりゃ女性社員にはご遠慮してもらったんだろうな。

俺も遠慮したかったなあ~。でも主賓だしな~。俺の肝臓大丈夫かな?トイレは何処?先確認しとかなきゃ。あ~はいはい。乾杯。乾杯。

 

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